【6月寺報「空」】

【6月寺報 更新】

今回のテーマは「空」です。

空は空でも見上げる空ではなく、仏教における「空」です。

仏教用語における「空」とは「からっぽ」です。

これは全てのモノは実体がなく、からっぽで、空虚ものという意味です。

仏教で一番読まれているお経の般若心経の中には、

「色即是空(しきそくぜくう)」というお経文がありますよね。

凄く深い教えで難しい様に感じますが、

目の前にあるモノも、自分の体もいずれは壊れゆく存在である。

形あるものは生まれては壊れ、壊れてはまた生まれる。

ということは形とは何なのか?実体とは何なのか?

目の前にあるモノも一時的な形にすぎない、つまりそのモノ自体の実体は

なく、本質は空っぽで空虚なモノである、という教えなのです。

だからこそ、そんな実体のないモノに振り回されて固執をしてはいけない

というお話につながっていくのです。

お釈迦さまってこんな事をいちいち考えていて、めんどくさい様に感じま

すが、ここに仏教の面白さがあるのです。

皆さんも「空」を見上げながら、めんどくさい事を考えてみましょう。