8月 寺報 スイカの種がなければ

どうも、夏になりスイカを食べ始めている野村泰弘です。

子供の頃「スイカの種がなければもっと美味しいのに」と思っていました。

スイカを丸かじりした後に種を捨てる作業がどうしても面倒なのです。

切り分けてもらったスイカを選ぶ時もなるべく種が少なそうなモノを

選んで食べようとしましたが、どうしてもひとかじりすると煩わしい種が

出てきます。

今は「種なしスイカ」という品種も出ていますので、私が子供の頃に描いた

夢を叶えることができるようです。

しかし、スイカの気持ちになって考えてみると「種なしスイカ」なんて

なんのために実を作っているか分かりません。

甘い果実を作り、種を何者かに食べて遠くに運んでもらい子孫繁栄を

もくろんでスイカの実を作っているはずです。

そんな時に品種改良・遺伝子組換えで「種なし」なんて作られたら本末転倒

もいいところです。

人間の欲望は夢を叶える技術を生み出す一方で、脅威でもあります。

少年時代に描いた小さな夢。

夏の怪談話ではないですが、ある意味怖い話ですよね。