地獄はどこにありますか?と聞くと、
地面を指差し、
「下の方かな?」という曖昧な回答が返ってきます。
下の方とはどこでしょうか?
昔、理科で習いました、
地球の下はマントルと呼ばれる厚い外殻に包まれ、
さらにその下には地球の核がある。
では、マントルが地獄なのか?地球の核が地獄なのか?
そのまま突き抜けて、裏側の国、ブラジルが地獄なのか?
そんなわけはないですよね。
まず、そもそも地獄とはどんな世界なのでしょうか?
地獄には8つの種類があります。
①等活地獄(生前、殺生をした人が堕ちる)
②黒縄地獄(生前、殺生・窃盗をした人が堕ちる)
③衆合地獄(生前、殺生・窃盗・淫行をした人が堕ちる)
④叫喚地獄(生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒をした人が堕ちる)
⑤大叫喚地獄(生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒・妄語をした人が堕ちる)
⑥焦熱地獄(生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒・妄語・邪見をした人が堕ちる)
⑦大焦熱地獄(生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒・妄語・邪見・強姦をした人が堕ちる)
⑧無間地獄(生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒・妄語・邪見・強姦・僧侶を殺害した人が堕ちる)
この8つが地獄です。
罪を犯した順に堕ちる地獄、またその厳しさが増して行きます。
⑧無間地獄に関しては罪のロイヤルストレートフラッシュです。
無限にも等しい時間、気が遠くなるほど、長い時間、地獄から抜け出すことができません。
全て地獄を説明すると物凄く長くグロテスクなので、
⑤大叫喚地獄を説明しましょう。
この地獄は前述の通り、生前、殺生・窃盗・淫行・飲酒・妄語の罪を犯した人が堕ちる地獄です。
読んで字の如く、大叫喚地獄、泣き叫ぶほどの苦しみが与えられるそうです。
地獄には鬼がいます。
その鬼に体をバラバラに引き裂かれて、
それぞれの部位を熱々の網の上で焼かれます。
また、地獄の蛇に内臓を食いちぎられたり、
鬼に溶かした鉄の湯を飲まされたりとやられたい放題です。
よく嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれると言われますが、
この大叫喚地獄では舌を抜かれるどころか、
抜かれた上で焼かれるところまでやられます。
想像しただけでもきついのが目に浮かびますね。
地獄はしばらくするとまた体が元に戻るので、
バラバラになったとて、
同じ苦しみをまた味わわなければ、なりません。
これは氷山の一角であり、
こんな地獄が8つもあると思うと恐ろしすぎます。
さて、地獄旅行はこのくらいにして、
地獄はどこにあるのでしょうか?
問題に戻りましょう。
これは少し想像力が必要になります。
よくよく頭で想像すると自分の死後がどうなるかが見えてきます。
まず、我々の体の多くは水(水素、酸素)が80%を占めて、残りは皮膚や骨などを構成している炭素です。
一般的には今の世の中、火葬が多いので、
私達は火にかけられて骨だけになります。
そして、その骨はお墓に埋められて土に還ります。
では骨以外の私はどこに行ったのでしょうか?
私の体を構成していた水分(水素、酸素)は?
焼けてしまった皮膚は?
私はバラバラに立ってしまいました。
バラバラになった私のある水分は水蒸気となり、火葬場の煙突から出て行きます。
水蒸気ですから、ある地点で雲になります。
私の一部はというか、私は雲になったのです。
その雲(私)は雨を降らせます。
雨は海に落ちて魚の栄養になったり、大地に落ちて草木の栄養になったり、川に落ちて人の飲み水になったりします。
私は雲になり、雨になり、魚になり、草木になり、人に変わったのです。
ちょっと想像力がいる話でしたね。
この話を元にすると、
もし、今の流れで、川に落ちた水(私)を牛が飲んだとします。
その牛の栄養になった私、牛が私で、私が牛で状態です。
その牛、実は酪農されている牛で、出荷が決まっています。
数日後、牛(私)は体がバラバラに引き裂かれ、
焼肉屋さんに運ばれて行きました。
牛(私)はタン、ロース、カルビ、ハラミ、
様々な部位に分けられ、熱い熱い網の上で焼かれます。
焼いているのはお腹を空かした人間かはたまた鬼か?
そんなことは考える間も無く、焼かれ食べられて行くのです。
地獄はどこにあるか?
もしかしたら、目に見えるこの世界にあるかもしれませんね。
今、目に見えている生き物、牛、豚、鶏、草木、
もしかしたら元は人間なのかもしれません。
地球の重さは誕生の46億年前から変わっていません。
つまり死んだからと行ってどこかに体が行くわけでもありません。
地獄は何も違う世界にあるわけではないのです。
今見てる世界に死後の世界もあり、
地獄もあるということなのです。
今も死後の世界